2019年3月5日、そして2020年3月5日の話

 昨晩は夜中まで引越しの準備をしていたせいで起きたのは11時過ぎた頃だった。
強い疲労感を連れて起きた僕はベッドで横になったまま片目でスマホの画面を覗き込みメールを確認していた。すると、はてなブログから「このブログを開設してから1年が経った」という旨のメールが届いていた。
僕は本格的に就職活動を開始した2019年3月5日に当ブログを開設した。確か志望度の高い企業の面接終わりだった気がする。僕はこう見えて真面目な人間なので、受けた企業の面接記録を全て残していた。面接で良かった点・悪かった点、次回の改善点を記した上で全体的な感想をまとめていた。ただし面接中にメモを取るわけにもいかないので、僕は面接を受け終わったら最寄りのカフェに直行して急いで記録していた。その日は確か16時から30分間の面接があり、それを終えた僕は日本橋ドトールに居た。手応えがあったという内容を記すと、僕はふとブログを書こうと思いついた。
就活中はとにかくストレスが溜まる。慣れない電車で移動して、慣れない人から話を聞いて、慣れない人と面接をする。そんな非日常を毎日のように過ごしていると、精神状態が荒んでしまう。そうならないように自己対話の一環としてブログを書こうと思ったのだ。
結局、僕が就活を終えるまでに書いた記事は僅かにとどまった。それでも書いてよかったと思える。

 

さて、そんなブログを開設してから一年が経った。2020年3月5日の僕は引っ越し作業に追われている。隣人の引っ越し作業を振り返ると、適当にダンボールに詰め込むだけだろうと想像していたのだが現実は全く異なっていた。
まず第一に書籍が多い。次に小物が多い。そして最後に服が多い。その結果、僕の引っ越しは本当に困難なものになりつつある。引越しの日は決まっているのだから、僕はその日までに作業を終えなければならない訳だが、なんとも面倒な事である。
「遠足は帰るまでが遠足」なのと同様に、「引っ越しは新居で生活ができるようになるまでが引っ越し」だ。
本当にありがたい事に複数の友人が引越しを手伝ってくれるがそれでも疲労困憊するのは必死だ。
新居に越したら改めてブログを書くと思うが、今週末から住む部屋のコンセプトは「ていねいな暮らし」だ。そんな事をするつもりはなかったが、気がついたらそのテイストを多分に含んでいた。イデオローグ様の動画なんて観ていない筈なのに、何故か気になってしまうのは恋なのかもしれない。(そんなはずがない)

「賞賛も批判も身銭を切ってから」という僕のモットーを実生活をもって体験する日が訪れるようだ。